Panasonic アルカリイオン整水器 TK-AS32 レビュー — 浄水ポットの継ぎ足しが面倒で、据置型に乗り換えた
浄水ポットは、飲みたいときに空になっている
家で飲む水は、ずっと浄水ポットでまかなっていました。冷蔵庫に入れておいて、飲む分をコップに注ぐ、というよくあるやつです。
これがだんだんつらくなってきました。ポットの容量がそこまで大きくないので、料理に使ったりお茶を淹れたりすると、あっという間に減ります。減ったら水道から継ぎ足して、また冷えるのを待つ。飲みたいと思ったタイミングでは、だいたい空か、注いだばかりでぬるいかのどちらかなんですよね。
じゃあ大容量のポットに買い替えればいいかというと、そこも引っかかりました。うちの冷蔵庫はそこまで大きくないので、背の高いポットが入るスペースがあるか怪しい。仮に入っても、ポットが場所を占領して他のものが入らなくなります。
そして何より、継ぎ足しという作業自体が面倒でした。容量を増やしても回数が減るだけで、この作業がなくなるわけではありません。
ウォーターサーバーとジャグを検討して、どちらもやめた
そこで最初に考えたのがウォーターサーバーでした。ボタンを押せば冷水が出るし、継ぎ足しからも解放されます。
やめた理由は維持費です。水の定期購入とサーバーのレンタル料が毎月かかり続けるので、長い目で見るとかなりの金額になります。「水を買い続ける」という構造から抜けたくて調べ始めたのに、それを固定費にするのは本末転倒だと思って見送りました。
次に考えたのが、ウォータージャグに電動ウォーターポンプを挿す構成です。安く済むし、置き場所の自由度も高い。しばらくこれで行こうかと思っていました。
ただ、調べていくと電動ポンプの動作音がうるさいという声と、ポンプが故障しやすいという声がそれなりに見つかりました。壊れるたびに買い直すのも、静かな部屋で毎回モーター音が鳴るのも、あまり気が進みません。
- ウォーターサーバー:便利だけど維持費が重い
- ジャグ+電動ポンプ:安いけど音と故障が不安
- 浄水ポット:継ぎ足しから逃れられない
こうして並べたときに、あいだを取る選択肢として出てきたのが据置型の整水器でした。水道に繋いでしまえば継ぎ足しは発生しないし、水を定期購入する必要もない。初期費用はそれなりに高いですが、月々の固定費という形では増えません。
選んだのは Panasonic の TK-AS32
買ったのは Panasonic のアルカリイオン整水器 TK-AS32 です。2026年5月に出たばかりのモデルで、実売はだいたい3万円くらい。導入したのは6〜7月ごろなので、1〜2か月ほど使った状態で書いています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発売 | 2026年5月1日 |
| 実売価格 | 約29,800円 |
| 除去物質 | PFOS/PFOA を含む19物質 |
| 水の種類 | アルカリイオン水(2段階)/浄水/酸性水 |
| カートリッジ | TK-AS30C1・約1年(1日15L使用時)・ろ過能力6,000L |
| 本体サイズ | 高さ26.1×幅17.8×奥行8.6cm |
| 質量 | 約1.8kg(満水時 約2.1kg) |
| 消費電力 | 約48W(待機時 約0.4W) |
| 流量 | 1.2L/分(水圧100kPa時) |
| 連続使用 | 常温時 約5分間 |
※ TK-AS32 は Amazon に取り扱いがありません。以下は同じ2026年発売のコンパクトモデルで、Amazon.co.jp 限定品として売られている TK-NAS13D-W です。うちで使っている TK-AS32 とは型番が違うので、買うときは仕様を確認してください。
「整水器」と名前がついている通り、ただ濾すだけの浄水器ではなく、電気分解でアルカリイオン水を作れる機種です。家庭用医療機器として認証されているタイプで、自分は普段からアルカリイオン水のほうを飲んでいます。
浄水だけでいいなら、もっと安い浄水器がいくらでもあります。ここは「せっかく水道に繋ぐなら」という気持ちで上に振りました。
取り付けは、本体に付属するセットでできる
ここは誤解されやすいところなので先に書いておきます。
この整水器を使うのに、分岐水栓は必須ではありません。 本体に水切換レバー(3段切換式)が付属していて、それを蛇口の吐出口に取り付ければ繋がります。つまり、追加の部品を買わなくても導入できます。
このあと自分が分岐水栓を使った話を書きますが、それは特殊な事情によるものです。普通に整水器だけを導入したい人は、ここまで水栓を頑張らなくて大丈夫、というのは強調しておきたいです。
それでも、自分は分岐水栓を選んだ
理由はふたつあります。
ひとつめは、使うたびに蛇口を捻って、それから整水器側に切り替える、という操作をしたくなかったこと。付属の水切換レバー方式だと、蛇口を開けてからレバーで水路を切り替える手順になります。1回なら何ということもないのですが、水は1日に何度も使うものなので、この操作が毎回挟まるのは避けたかった。
ふたつめは過去の失敗です。昔、水が出てくる吐出口に取り付けるタイプの浄水器を使っていて、そのネジ山を潰してしまったことがありました。 吐出口に何かを噛ませる方式は、締めたり外したりを繰り返すうちにどうしてもネジ山へ負担がかかります。一度やってしまうと蛇口ごと交換という話になりかねないので、同じことを繰り返したくない、という気持ちが強くありました。
自分の場合、先に食洗機を使っていて、そのときに分岐水栓も自分で取り付けていました。カクダイの 789-015 マルチ分岐(分水上部型) です。ここに整水器を足すために買い足したのが次の2点でした。
| 品番 | 役割 | 価格 |
|---|---|---|
| CB-K6 | 2分岐コック。1つの分岐水栓を食洗機と整水器で分ける | 希望小売 7,260円 |
| P-A3604 | 分岐水栓アダプター。整水器の給水ホース先端に付ける | 約1,900円 |
CB-K6 は単体では使えず、分岐水栓と組み合わせて初めて機能する部品です。「食洗機で分岐水栓が埋まっているところに、整水器も繋ぎたい」という場合に必要になります。そう多くの人が通る道ではないと思いますが、同じことをやろうとしている人には品番がそのまま参考になるはずです。
なお、分岐水栓そのものは蛇口の型番ごとに対応品が違います。これから買う人は自分の蛇口に合うものを確認してください。
この組み合わせは、メーカー推奨ではありません
先に断っておきます。この構成はメーカーが案内している組み合わせではありません。 CB-K6 が対応先として案内しているのは Panasonic 系の分岐水栓で、うちの分岐水栓はカクダイ製です。
自分は規格を確認したうえで「たぶんいけるだろう」と判断して買い、結果として問題なく使えています。ただ、これはあくまで一例で、保証の効かないやり方です。同じ構成にするなら自己責任になりますし、迷うなら付属の水切換レバーを使うか、対応が明示されている組み合わせを選ぶほうが安全です。
自分で組んで引っかかった2点
ひとつめは P-A3604 の向きです。本来は下向きに取り付けるのが正しいようなのですが、うちの蛇口まわりはスペースが足りず、そのままでは入りませんでした。やむを得ず上向きで取り付けています。写真で白いホースが上に伸びているのはそのためです。
ふたつめは水漏れです。組み立てのときにゴムパッキンを入れ忘れて、接続部から水が漏れました。 締め付けが甘いのかと思って増し締めしても止まらず、分解してみたら単純にパッキンが入っていなかった、という顛末です。自分で組む人は、接続部ごとにパッキンが入っているかを確認してから締めてください。
使ってみてどうか
味は、浄水ポットと比べると差が分からない
正直なところ、浄水ポットと飲み比べても違いはよく分かりません。
はっきり違うと分かるのは水道水と比べたときで、カルキ臭というんでしょうか、あの匂いがないのは分かります。ただ、それは浄水ポットでも同じことなので、ポットからの乗り換えで味が良くなるのを期待すると、肩透かしになると思います。
アルカリイオン水そのものについても、いまのところ体感として何か変わったという実感はありません。というより、強いほうのモードはなんとなく怖くて使っていないというのが実情です。長く使ってみて何か分かったら、そのときに改めて書きます。
ボタンひとつで、いつでも出る
導入して一番ありがたかったのはこれでした。冷蔵庫を開けてポットを取り出す動作も、注ぎ終わって「あ、また継ぎ足さないと」と思う瞬間も、まるごとなくなりました。
飲みたいと思ってから水が手元に来るまでの手数が減ると、ポットの管理という、意識の片隅を占めていた小さなタスクがまるごと消えます。残量を気にする習慣がなくなった、というのがいちばん実感のある変化でした。
料理にも飲み物にも使える
出てくる量に制限がないので、使い道が広がりました。ご飯を炊く水、お茶やコーヒーを淹れる水、といったところにも回せます。
ポット運用のころは「この水は飲用に取っておきたいから、料理は水道水でいいか」と無意識に節約していました。その線引きを考えなくてよくなったのは快適です。
気になる点
良かった話ばかりでは参考にならないので、引っかかっている点も書いておきます。
使い始めに、少し水を流す必要がある
これが日常でいちばん気になるところです。使い始めるとき、すぐに使える状態ではなく、少し水を流してからになります。 洗浄や生成のための動作なので仕組み上は納得しているのですが、「コップ1杯だけ欲しい」という場面では、この待ちがどうしても挟まります。
蛇口を捻る手間を嫌って分岐水栓まで頑張ったのに、別のところで一手間が残った、という点では少し皮肉ではあります。とはいえポットの継ぎ足しに比べれば圧倒的に軽い作業です。
水まわりの部品でお金がかかる
本体の3万円とは別に、繋ぐための部品代がかかりました。自分の場合は CB-K6 と P-A3604 で約9,000円ほどです。
繰り返しになりますが、これは食洗機と併用するためのもので、整水器だけなら付属品で足ります。 ただ「本体価格だけ見て決めたら、レジで思っていた額と違った」となりがちな領域ではあるので、自分の蛇口まわりがどうなっているかは先に確認しておくのがおすすめです。
連続使用は約5分まで
仕様として、常温時の連続使用は約5分間となっています。大きな鍋に張るとか、複数のボトルにまとめて詰めるといった使い方をすると当たる可能性があります。普段使いの範囲では困っていませんが、まとめて大量に汲みたい人は頭に入れておくといいと思います。
ランニングコストを計算してみる
固定費がどうなるかを見ておきます。
カートリッジは TK-AS30C1 で、交換目安は約1年(1日15L使用時)。メーカー希望小売は9,460円ですが、実売は6,000円前後で、安いところだと5,000円台後半で買えます。電気代は待機0.4W・使用時48Wなので、1日10分ほど使う想定だと年間200円前後に収まります。
つまり 維持費は年間6,000円台。月あたり500円ちょっとの計算になります。
比較として、2Lのペットボトル水を買う場合を考えてみます。6本入りを700円とすると1Lあたり約58円。1日2L飲むなら年間で4万円を超えます。この比較だと、本体代を含めても1年目のうちに逆転する計算になります。
ウォーターサーバーと比べると、水代とレンタル料が毎月かかり続けるかどうかがそのまま差になります。初期費用を先に払って、あとは年1回のカートリッジ代だけにする、という構造が自分の求めていたものでした。
ただし、これはあくまで「水をそれなりに飲む人」の計算です。飲む量が少ない人は、カートリッジの交換目安が使用量ではなく期間で来るぶん、割高になる可能性があります。
どういう人に向くか
1〜2か月使ってみて、向き不向きははっきりしたように思います。
向いていると思う人
- 浄水ポットの継ぎ足しや、冷蔵庫の場所取りにうんざりしている
- ウォーターサーバーの月額を払い続けたくない
- 飲用だけでなく、料理やお茶にもきれいな水を使いたい
- シンク脇に幅18cm・奥行9cmくらいの場所を確保できる
向いていないと思う人
- 水を飲む量が少ない(カートリッジ代が割高になる)
- 冷たい水がすぐ欲しい(冷却機能はないので、冷やすには別途工夫が要る)
- 初期費用を抑えたい
自分にとっては、「水の管理」という小さな家事がひとつ消えたのが導入して良かった点です。継ぎ足しも、買い置きも、注文もない。蛇口から出てくるものを飲む、という状態に戻れたのが快適でした。
浄水ポットの次をどうするか迷っている人は、ウォーターサーバーとジャグだけでなく、据置型という選択肢も並べて比べてみるといいと思います。
まとめ
- 浄水ポットの継ぎ足しと容量が限界で、据置型のアルカリイオン整水器に乗り換えた
- ウォーターサーバーは維持費、ジャグ+電動ポンプは音と故障が気になって見送った
- 取り付けは付属の水切換レバーで足りる。分岐水栓は必須ではない
- 自分は「毎回の切り替え操作」と「過去に吐出口のネジ山を潰した経験」から分岐水栓を選んだ
- 食洗機と併用するなら CB-K6(2分岐コック)+ P-A3604(アダプター)。ただしうちの構成はメーカー推奨ではないので、真似するなら自己責任で
- 自分で組むなら、接続部のゴムパッキンの入れ忘れに注意(それで水漏れしました)
- 維持費は年間6,000円台(カートリッジ実売+電気代)。使い始めに少し水を流す必要があるのは、慣れが要る
- 味は浄水ポットとの差が分からない。水道水と比べればカルキ臭がないのは分かるが、ポットからの乗り換えで味を期待しないほうがいい。アルカリイオン水の効果も現時点では実感なし
参照リンク
- アルカリイオン整水器 TK-AS32 | Panasonic — 製品ページ
- TK-AS32 仕様・詳細情報 — 除去物質や連続使用時間などの仕様
- 交換用カートリッジ TK-AS30C1
- 2分岐コック CB-K6 — 食洗機と整水器を1つの分岐水栓で使うための部品
- 分岐水栓アダプター P-A3604
- カクダイ 789-015 マルチ分岐(分水上部型)
- TK-AS32 価格比較 | 価格.com — 本体の実売価格
- TK-AS30C1 価格比較 | 価格.com — カートリッジの実売価格